ぬるぬる、つるつるとした独特の食感をもつじゅんさい。一度食べたら忘れられない野菜の一つです。
じゅんさいはスイレン科の植物で、沼地に育成します。とくに秋田でたくさん栽培されており、いまでも産地では舟を浮かべて手摘みでじゅんさいを採取している光景が見られます。スーパーでは袋詰めや瓶詰めのものも売られていますが、生のものは4月から9月まで収穫され、特に4月から6月にかけてが旬と言われています。
このじゅんさい、薬膳ではからだの余分な熱を冷ましながら、余分な水分も出してくれる夏にぴったりの食材とされ昔から重用されてきました。もちろん現代でも、じゅんさいの高い栄養効果が研究されています。
そこで、今回はじゅんさいの健康効果を探るとともに、そのおいしい食べ方なども紹介します。他にはない食感をもつじゅんさいをぜひ積極的に夏の食事に取り入れましょう!
じゅんさいのポリフェノールでアンチエイジング
最近の研究で、じゅんさいの葉の部分にポリフェノールが緑茶に匹敵するほど含まれているということが判明しました。
このポリフェノールはつよい抗酸化作用があり、アンチエイジングやがんの予防にも効果があるとされています。
また、じゅんさいに含まれるポリフェノールには動脈硬化や心疾患を引き起こす悪玉コレステロール値の改善を助ける効果もあるのです。すこやかな毎日のために積極的に取り入れたい栄養素の一つですね。
ぬるぬるつるつるで健康に
じゅんさいのぬめりなっている成分は、納豆やモロヘイヤ、オクラなどとともに、じゅんさいにも豊富に含まれています。
野菜のぬるぬる成分は、実はひとの涙や胃腸などの消化器官、呼吸器官の粘液にも含まれているのです。そのため、優れた保水力によって、鼻や口、胃腸の粘膜を強化し、胃壁を丈夫にする働きを持つと言われています。胃酸を防いで胃潰瘍や胃炎の予防・改善を促し、さらには風邪やインフルエンザなどのウイルスの侵入を防ぐ、健康効果の高い成分を豊富に含んでいるのが、じゅんさいなのです。
さらにぬるぬるにはたんぱく質の分解・吸収を促進する働きは、スタミナ増強や疲労回復に効果があるとされています。やはりじゅんさいは積極的に取り入れたい野菜ですね。
じゅんさい他にもたくさん栄養素
じゅんさいには水溶性食物繊維が含まれています。水溶性食物繊維には、血中コレステロール値を下げたり、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。さらに、老廃物など人体に不要な物質の排出を促し、ビフィズス菌などの腸内環境を整える作用があるのです。
良好な腸内環境は、健康のためだけでなく美肌にも大切です。つまり、じゅんさいは健康にも美容にも効果があると言えるのです。
さらにじゅんさいにはカリウムも含まれています。カリウムはナトリウムと協力して、体内の過剰な塩分を排出したり、水分バランスを調整してくれます。カリウムが不足すると、だるさや食欲不振、むくみや高血圧の原因となります。特に加工食品やインスタント食品を食べる機会が多い方はカリウムが不足していると言われていますので、意識的に摂取することをおすすめします。
また、カルシウムもじゅんさいに含まれる栄養素の一つです。みなさんもよくご存知のカルシウムには、骨や歯を丈夫にするだけでなく、体の整理機能を調整し、心を安定させる働きがあります。
このようにじゅんさいには健康と美容、心の安定にも効果がある栄養素がたくさん含まれています。それでいてカロリーが低いじゅんさいをぜひ試してみてくださいbね。
おいしいじゅんさいの見分け方
4月~6月がじゅんさいの旬ですが、その頃には生のじゅんさいを見かけることができるかもしれません。おいしいじゅんさいは、若芽が楕円形に巻かれていて、大きさがそろっており、小ぶりなものが質が良いとされています。また、ぬるぬるしたゼリー状の部分が多く、透明で、にごりがないものを選びましょう。
生のじゅんさいは冷蔵庫で2~3日持ちますが、鮮度が命なので早めに食べるようにしてください。また、生のじゅんさいを食べる前には下ゆでが必要です。ぬめりが取れないように軽く水洗いした後に、さっと茹で、色が緑色に変わったらすぐに冷水で冷やして色止めしてください。茹で時間は30秒〜1分ほどが目安です。下ゆでしたじゅんさいは1週間ほど日持ちします。
なお、じゅんさいに含まれる栄養素は加熱しすぎると分解されてしまうので、くれぐれも加熱しすぎないように、注意してくださいね。
じゅんさいのおいしい食べ方
生のじゅんさいが手に入ったら、下ゆでして、わさび醤油やぽん酢をかけて食べるとぬるぬるつるつるした食感をそのまま楽しむことができます。
また、おみそ汁やおすましの実、お蕎麦やうどんに添えてもおいしいですが、その際は一緒に煮込むのではなく、じゅんさいの栄養素をこわさないように最後にトッピングするようにしてくださいね。
じゅんさいとオクラのぬるぬる酢のもの
- じゅんさい(生もしくは瓶づめ、袋づめ) 80g
- オクラ 4〜5本
合わせ酢
- 酢 大さじ2
- だし 大さじ1
- みりん 小さじ2
- しょうゆ 小さじ2
- 塩 少々
- しょうが 1片
作り方
- じゅんさいを軽く水洗いしてから、さっと茹で、冷水で冷やす
- オクラを2〜3分茹で、冷水で冷やし、小口切りにする
- ボウルに合わせ酢の材料を入れて混ぜ、オクラとじゅんさいにかける
- しょうがをおろして添えて、できあがり
さて、今回はぬるぬるだから健康効果が凄い!じゅんさいの知られざる5つの秘密について紹介しましたがいかがでしたか?
つるつるぬるぬるした食感が魅力的で、美容と健康に効果的な栄養素が豊富なじゅんさいを、ぜひ食卓に取り入れてみてくださいね。きっとあたらしいおいしさにも出会えると思いますよ。
ぬるぬるだから健康効果が凄い!じゅんさいの知られざる5つの秘密
- じゅんさいのポリフェノールでアンチエイジング
- ぬるぬるつるつるで健康に
- じゅんさい他にもたくさん栄養素
- おいしいじゅんさいの見分け方
- じゅんさいのおいしい食べ方