冬のウリと書く夏の野菜、冬瓜。八百屋さんで大きな緑色の冬瓜を丸ごと見かけたことないですか?冬瓜は夏に実りますが、保存がきくので適所に保管しておくと冬までもつといわれているために冬瓜と呼ばれるようになったとか。
この冬瓜、インドのアーユルヴェーダでも中国の薬膳でも、解毒や利尿、身体の熱を冷ますなど、薬効の高い野菜といわれているのです。
今回は、むくみ解消や免疫力強化、夏バテ予防など現代の医学からも裏付けされている健康増進、美容に効果的な冬瓜の5つの効果についてご紹介したいと思います。種子から皮まで栄養満点、冬瓜と親しむ5つのポイントを通して、ぜひ冬瓜を食生活に取り入れてみてくださいね。
冬瓜で夏バテを解消!
夏に実る冬瓜は、夏バテの解消に効果的な野菜と言われています。それは、冬瓜がカリウムというミネラルを含んでいる野菜だからなのです。カリウムはナトリウムとともに、細胞の正常な営みを支えています。このカリウムが不足すると、食欲不振や脱水症状、だるさなどを感じやすくなったりします。そして、夏場は特に、汗をたくさんかくことによって、このカリウムを失ってしまうのです。
そこで、夏にカリウムを多く含む冬瓜を食べることで、食欲不振や疲れやすさ、疲労感などを改善する助けを得ることができるのです。さらに冬瓜に含まれるこのカリウムには、高血圧や動脈硬化の予防にも効果があるとされています。現代人の多くはカリウムが不足しがちな食生活を送っているといわれています。積極的に取り入れたい栄養素の一つなのです。
夏バテ対策のためにも、ぜひ冬瓜を食卓に取り入れてみてくださいね。
冬瓜を食べてデトックス!
もちろん、冬瓜の効果は夏にだけ発揮されるものではありません。冬瓜には食物繊維がバランスよく含まれています。この食物繊維はご存知のように、便秘改善に効果的な栄養素の一つです。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は、水に溶けやすく、余分な脂質を取り込み体外に排出するデトックス作用があります。また、腸内の善玉菌を増やす効果もあります。一方の不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸を刺激してその動きを活発にします。また、体にとって有害な物質の排出を助けるデトックス作用があります。
便秘解消には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスが1:2だと効果的といわれています。そしてその効果的なバランスで両方の食物繊維を含んでいる野菜が冬瓜なのです。
そのほか、冬瓜には前出のカリウムによる利尿効果やむくみ改善の効果もあります。さまざまなデトックス効果を持つ野菜の一つといえるでしょう。
冬瓜にはダイエット効果も!
冬瓜にはサポニンという成分が含まれています。このサポニン、ダイエットや生活習慣病の予防などにも効果があるとされている成分なのです。
冬瓜に含まれるサポニンには、腸で吸収したブドウ糖が脂肪と結びつくのを抑え、さらに脂肪の蓄積までもを抑える働きがあります。さらに、血液中の余分やコレステロールや中性脂肪を溶かしたりして、血液をサラサラにする効果もあるとされています。血糖値も下げるので、糖尿病の予防にも効果があるとされています。サポニンの働きはそれだけではありません。抗酸化作用をもち、毛細血管の血流の改善にも役に立つとされているのです。
そして、冬瓜はその90%以上が水分です。そのためカロリーが100gあたり16kcalととても低いのです。なお、糖質は100gあたり2.5gでこれも少なめといえるでしょう。ダイエット食品としても使えて、ダイエット効果、健康効果も高い冬瓜、やはり積極的に取り入れたい野菜ですね。
冬瓜で美容効果も期待できる
冬瓜には、ビタミンCもたっぷりと含まれています。ビタミンCは美肌に効果的とされるコラーゲンの生成促進や美白に関係するメラニン色素の生成を阻害する作用があります。
さらに、抗酸化作用による肌のシワの予防にも効果があります。肌のアンチエイジングや、にきび、肌荒れの予防にも効果があるとされるビタミンCも多く含む冬瓜は、美容効果も期待できる野菜の一つなのです。
冬瓜のおいしい食べ方
最後にこの健康効果も美容効果も高い冬瓜を、種子から皮までおいしくいただく方法をご紹介します。
おいしい冬瓜の見分け方
完熟した冬瓜は白い粉をふくのですが、スーパーなどではそれを拭き取っていることも多々あるようです。そのほか、皮に艶があってしわが寄っていないもの、緑色が濃く鮮やかなもの、重みがあるなどもおいしい冬瓜の目印です。カットしてあるものは、切り口がみずみずしく、種子の部分まで身が詰まっているものを選ぶようにしてくださいね。
材料
- 冬瓜 200g (1/8個程度)
- 鳥ひき肉 100g
- しょうが 1片
- しょうゆ 大さじ2
- みりん 大さじ1
- 酒 大さじ1
- 塩 適量
- 水溶きかたくり粉 (かたくり粉 小さじ1 + 水 小さじ1)
- 糸とうがらし あれば
作り方
- 冬瓜の種子とわたをスプーンでとり除き、食べやすい大きさに切る。皮を薄めにむく。(皮をきんぴらにする場合は厚めにむく)
- なべに油をしき、みじん切りにしたしょうがを炒める。香りが立ったら、鳥ひき肉を加える。ひき肉の色が変わったら、冬瓜を加える。1〜2分程度炒めたら、かぶる位の水としょうゆ、みりん、酒、塩の調味料を加えて、弱火で10分程煮る。
- 冬瓜が透明になり、やわらかくなったら、水溶きかたくり粉を少しずつ加えてとろみをつける。
- 器に盛って、糸とうがらしを散らす
この冬瓜ととりそぼろの煮もので出た、種子とわたはおみそ汁の実として使えます。また、皮は下ゆでしてからごま油で炒め、しょうゆとみりんで味をつけて、最後にごまや七味とうがらしをふりかければきんぴらになります。このきんぴらに種子とわたを入れてもおいしいですよ。種子とわたは下ゆで不要なのでぜひ試してみてくださいね。
さて、今回は種子から皮まで栄養満点!冬瓜に隠された5つの効果効能を紹介しましたがいかがでしたか。健康効果も高く、美容にもダイエットにも最適な冬瓜を、ぜひ毎日の食卓に取り入れてみてくださいね。
種子から皮まで栄養満点!冬瓜に隠された5つの効果効能
- 冬瓜で夏バテを解消!
- 冬瓜を食べてデトックス!
- 冬瓜にはダイエット効果も!
- 冬瓜で美容効果も期待できる
- 冬瓜のおいしい食べ方