ワーキングホリデー制度が締結されて、さらに注目を集めているスペイン。スペインには世界一の美食の街といわれているサン・セバスチャンがあるなど、料理のレベルが高い国としても知られています。日本人の舌に合う料理も多く、パエリアやアヒージョなど普段目にするスペイン料理も多いのではないでしょうか。
今回はそんなスペイン料理の中でも、家庭で簡単に取り入れることのできる野菜たっぷりの料理を5つ厳選してみました。ここでご紹介したレシピをあなたのご家庭でも早速取り入れて、いつもとは一味違った食卓を楽しんでみてはいかがでしょうか?
暑い夏にピッタリ!トマトの冷製スープ「サルモレホ(Salmorejo)」
暑さと夏バテで食欲が落ちてしまいがちな夏。この冷製スープなら暑くても食欲が進みますよ。夏野菜は尚更夏バテに効果的と言われています。トマトに含まれるβカロチンは強い抗酸化作用を持っていますので、疲れ気味の細胞を一気に元気にしてくれる効果があります。スープにすることで量が減り、凝縮された栄養をたくさん摂取することができますよ。
- トマト 1kg(約7〜8個程度) ※赤く熟したトマトがおすすめ
- 硬いパン 200g ※白いバゲットがおすすめ
- ニンニク 1片
- オリーブオイル 160g ※エキストラバージンタイプがおすすめ
- 水 お好みに応じて (濃いスープが好きではない場合の調節用)
- 塩 少々
- ゆで卵 1つ
- 生ハム お好みに応じて
作り方
- トマトをしっかりと洗い、ヘタを取り除きます。そのあとはトマトを細かくすりつぶします。このとき皮や種を取り除かなくても構いません。良い食感を与えますし、時間も必要以上にかかってしまいます。
- 細かくすりつぶしたトマトをミキサーにかけて、さらになめらかなスープにするためこし器でこします。
- ペースト状になったトマトに細かく砕いたパンを加えて、パンにトマトが染み込むまで10分ほど置いておきます。そのあとに再度ミキサーにかけてパンを細かくしていきます。
- さらに種を取り除いたニンニクを加え、混ぜながらオリーブオイルを少しずつ足していきます。オリーブオイルを加えるときは高い位置から糸を垂らすように加えると、よりキメの細かいなめらかなスープに仕上がります。
- 最後に塩を少量加えて、お好みの味に調整していきます。皿によそい、上に生ハムとゆで卵をのせたら完成です。
簡単再現!名物料理ネギの炭火焼きカルソターダ
バルセロナを中心としたカタルーニャ地方の冬の風物詩ともいえるカルソターダ。カルソッツという野菜を用いるのですが、日本ではネギを代用させることが可能です。ネギに多く含まれるアリシンは体温を上げて血行を良くしてくれる働きを持っています。寒い冬に食べるにはぴったりな食材ですね。一緒につけて食べるロメスコソースも野菜で作られていてとっても健康的です。
- 白ネギ お好みの数に合わせて
- 完熟トマト 2〜3個
- ニンニク 1個
- 唐辛子 2個
- 素焼きアーモンド 15グラム
- 素焼きヘーゼルナッツ 15グラム
- 薄切りフランスパン (小)1個
- エキストラバージンオリーブオイル 250グラム
- 酢 100グラム
- 赤パプリカ(香辛料)
- 島トウガラシの実 1個
- 塩
作り方
- 調理を始める前に、事前に唐辛子を水に戻します。前日の夜からもしくは調理を始める4−5時間以上前から水に浸しておきましょう。水に戻したら種のみを取り除き、皮は残しておきましょう。
- トマトとニンニクをオーブンで焼きます。オーブンは予熱で200℃にしておきます。トマトとニンニクを入れて、トマトは15−20分ほど焼き、ニンニクはトマトよりも少し早く取り出して良いでしょう。
- 焼きあがったトマトの皮をむき、ニンニクも1つずつ皮をむいておきます。同じようにアーモンドとヘーゼルナッツも皮をむいておきましょう。パンも軽くトーストしておきます。
- 最後に冷めたトマトとニンニクなどすべての食材をミキサーに入れ、中速でミキサーにかけます。その後赤パプリカ(香辛料)、島トウガラシの実、塩をお好みの加減に合わせて加え、さらにミキサーにかけます。味を調節したらロメスコソースの完成です。
- 食べる量に合わせた白ネギはオーブングリルで外側の1−2層が真っ黒になるまで焼きあげます。食べるときに真っ黒に焦げた部分を剥ぎ取り、中の甘いネギの部分をロメスコソースにつけて召し上がってください。
スペインの家庭やレストランの定番!エンサラディージャ・ルーサ
この料理に多く使われるじゃがいもは野菜よりも主食のようなイメージがあるかと思います。糖質の多いじゃがいもを多く食べるのは身体に良くないのでは?と思いがちですが、意外なことに女性の味方であるビタミンCが多く含まれている食材なのです。またじゃがいものビタミンCは加熱しても壊れにくいという特徴を持っていますので、このレシピで茹でて調理しても、きちんと栄養を摂ることができます。
- じゃがいも 500グラム
- 人参 2本
- えんどう豆
- 小キュウリのピクルス
- オリーブ(緑色のもの)
- ツナ 2缶
- えび 200グラム
- ゆでたまご 2個
- ひまわり油 300ml
- 卵 2個
- 塩
- レモン
作り方
- じゃがいもと人参の皮をむき、お好みの大きさに切ります。ゆでるもしくは電子レンジに5分ほどかけて(大きさによる)、柔らかくしておきます。できるだけ小さく切ったほうが風味豊かに仕上がります。その他のたまごやえび、えんどう豆なども同様に細かく切っておきます。
- 手作りのマヨネーズを作ります。たまご、ひまわり油、レモン汁、塩を合わせてミキサーにかけます。ハンドミキサーでも構いません。
- 1で細かくした具材をすべて合わせ、2で作ったマヨネーズを加えます。よく混ぜたら冷蔵庫に入れて冷やしたら完成です。お好みでフランスパンと一緒に食べると良いでしょう。
野菜たっぷりオムレツ!トルティージャ・デ・ヴェルドゥーラ
この料理であれば野菜だけでなく卵のタンパク質も摂ることができますので、たった一品で非常にバランスの良いおかずになりますね。このレシピで多く使われているいんげんは、なんと体内に必要な必須アミノ酸が9種類すべて含まれている素晴らしい野菜だったのです!身体の機能に重要な役割を果たすにもかかわらず、体内で自ら作ることができない必須アミノ酸。これを一度に摂ることができるのは非常に魅了的ですよね。
- いんげん 250グラム
- 玉ねぎ 小1個
- ズッキーニ 2分の1個
- 赤パプリカ 4分の1個
- ハム 50グラム
- 卵 2個
- ビーフコンソメスープ顆粒
- 塩
- コショウ
- オリーブオイル
作り方
- さやいんげんと赤パプリカをざく切りにし、玉ねぎを千切りにします。ズッキーニも乱切りにし、ハムも細かく切っておきます。
- さやいんげんと赤パプリカ、玉ねぎをオリーブオイルで10分ほど炒めます。しなやかになってきたらズッキーニとハムを加えます。ズッキーニが柔らかくなるまで約3分ほど炒めましょう。
- ビーフコンソメスープの顆粒を加え、4分の1カップの水を加えます。沸騰するまで煮たら、コショウをお好みの量加えます。
- ボウルに卵を割り、煮立った野菜を卵に加えます。塩を少し加えて味付けしましょう。
- フライパンにオリーブオイルを加え、オムレツを作る要領で4の材料を固めていきます。両面を焼きあげたら完成です。
手軽に作れるスペインの伝統料理!パン・コン・トマテ
主食として取り入れられるパンですが、多くの方はパン単体で食べて炭水化物のみの摂取となってしまうのではないでしょうか。この料理であれば、主食も野菜と一緒に栄養補給することができます。また作り方も非常に簡単なので、時間がない朝食でも野菜を簡単に取り入れることができるとっても重宝しやすい料理です。トマトとオリーブオイルを同時に摂取することでより栄養効果は増し、心筋梗塞などの心血管疾患の予防効果も期待できます。
- 薄切りのパン(フランスパンがおすすめ)
- エキストラバージンオリーブオイル
- 塩
- 生ニンニク 1かけら
- 完熟したトマト
作り方
- 薄切りのパンを少しだけトーストします。少し焼き目がつく程度で構いません。
- ニンニクの皮をむき半分に切ったら、トーストしたパンにこすりつけます。
- トマトも半分に切り、ニンニクをつけた上から同様にこすりつけます。
- 最後にオリーブオイルを適量ふりかけて、お好みで塩を加えたら完成です。
さて、今回はお家で簡単に!野菜たっぷりのスペイン料理の厳選レシピ5選について紹介しましたがいかがでしたか。これらは実際にスペイン語で書かれている本場のレシピを参照しています。火を使う料理が少なく、どれも手軽に作ることのできる料理なので、簡単にご家庭の食卓に取り入れられると思います。
野菜を摂るといえば、ついついサラダになってしまいがちなあなた。今回ご紹介した料理で、いつもとは違う食卓を彩ってみてはいかがでしょうか。
お家で簡単に!野菜たっぷりのスペイン料理の厳選レシピ5選
- 暑い夏にピッタリ!トマトの冷製スープ「サルモレホ(Salmorejo)」
- 簡単再現!名物料理ネギの炭火焼きカルソターダ
- スペインの家庭やレストランの定番!エンサラディージャ・ルーサ
- 野菜たっぷりオムレツ!トルティージャ・デ・ヴェルドゥーラ
- 手軽に作れるスペインの伝統料理!パン・コン・トマテ